生活をシミュレーション

家の状態は想像していた程悪くありませんでしたので、ほとんど手を入れる必要もなく、すぐにでも暮らせそうでした。

子供はすぐに二階の1部屋を「自分の部屋!」と決めてはしゃいでいましたし、妻も広い台所に満足している様子でしたので、私は不動産会社の担当者に、この家を購入したい旨を伝えました。

費用はすでに用意していますので、ローン審査などの必要はありません。数日で必要な書類などをまとめて送ってもらえることになりました。

しばらく家の中をチェックし、その町から車で1時間ほどの所にある温泉街に宿を取っていることを担当者に伝えると、そこまで送ってもらえることになりました。

宿に着いたら、具体的にそこでの生活をシミュレーションしなければなりません。

田舎での生活には何が必要?

全国的にも知られた温泉街は、とても賑やかでした。都会とは違った活気にあふれていて、私も妻も、すぐにこの場所が好きになってしまいました。

あの家での生活がある程度落ち着いたら、毎年ここに家族旅行に来よう…そんなことまで考えてしまいます。

温泉や食事を楽しんだら、いよいよシミュレーションです。

「やっぱり、車は2台必要だと思う。あなたが仕事に行ってる間に買い物へ行くにしても車は必要だから。」

妻は真っ先に車の必要性を訴えました。確かに、歩いて行ける範囲には買い物のできる所もありません。また、息子が急病の際などに病院へ行くにしても車は必要でしょう。また、私もあの場所からどこへ通勤するにしても、車は絶対に必要です。

そこで、現在乗っているミニバンを手放して中古の軽自動車を2台購入することにしました。子供が一人であれば、大きな車は必要ありません。ワゴンタイプの軽であれば広さも十分ですし、2台あわせても維持費はミニバンと変わらないか、安いくらいでしょう。なによりも、あの狭い山道を大きな車で走れる自信がありませんでした。 幸い、庭も広く、2台分の駐車スペースを確保するのはそれほど難しいことではなさそうです。

学校はどうする?遠い道のり

このシミュレーションでもっとも大きな問題になったのが息子の学校までの距離でした。購入予定の家は、町でもかなり外れにあります。家の確認の際に中学校の場所を聞いてみたのですが、5kmほどの距離があるようです。 中学校は自転車での通学になりますが、ぜんそく持ちの息子が毎日5kmの道のりを通学しなければならない、と考えると不安になってしまいます。

「大丈夫。新しい自転車買ってね。毎日たっぷり自転車に乗れるなんて、楽しみ。」 息子の意外な言葉に私も妻も驚いてしまいました。東京では車の通りが多く、思いっきり自転車をこぐことはできませんでした。しかし、この町であれば、思いっきり走ることができます。 不安がないわけではありませんが、子供の前向きな姿勢に、救われたような気持ちになりました。天気が悪い日や、体調が良くない日は、車で送迎すれば問題ないでしょう。こうして、この問題も解決できました。

田舎暮らしをスタートするにあたって、最初はかなり不安でした。しかし、こうして家族でシミュレートしてみると、問題点は解決することができます。こうして、私達は田舎暮らしへの準備を進めて行きました。

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